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毎年、高校入試のこんな時は雪が降ったり雨が降ったりでいつも天気が悪い北陸地方です。
今日も雪が舞う寒い1日ですが、受験生には日頃の力を出して頑張って欲しいものです。
この時期になると、自分の受験の時の事をいつも思い出します。
自分が受験した高校は、電車に乗って3つ先の工業系の高校で全国的にも珍しい自動車学科のある高校でした。
当時の自分は、自動車が大好きで将来は自動車関係の仕事に就きたいと考えていたので、先生の反対を押し切ってそこを受験しました。
受験先を決める最後の3者面談の時、担任の先生が母親に向かって
「息子さんを説得して普通校に行くように言ってください」
みたいな事を言い出して、「なに、言い出すんじゃ」と心の中で叫んだのを思い出します。
母親は、本人のやりたい事を優先してくれる人なので先生の申し出をやんわり退けて自動車学科のある高校に受験する事になりました。
その高校はちょっと普通の高校と違っていて、商業科と工業科が一緒にある高校で同じクラスの同級生も何人か受験を決めていました。
受験当日、中学校のある最寄駅の前にそこを受験する生徒が集まりました。
そこを受験する同級生は全部で7人で、なんだか遠足に行くような気分でみんなでワイワイ言いながら電車に乗り込みました。
電車の中では受験の事などそっちのけで、「毎日こうして通えたら楽しいやろね〜」みたいな感じで盛り上がり今から受験する事などすっかり忘れて喋くっていた様な。
帰りは受験から解放された気持ちがはじけて、行きよりももっとハッチャケて電車の中で大騒ぎして帰って来ました。
それが悪かったのか分かりませんが、結局その高校に受かったのが自分だけだったんです。
7人受けて自分だけ合格して、毎日楽しく電車通学する計画が・・・
「自分一人やと行くの嫌や」と言い出して、親や先生を困らせました。
今まで友達に囲まれて楽しく過ごしていた中学生時代。
それが、全く知らない世界に1人で入っていくという勇気が当時はなかったんですね。
「もう高校行かんと働くし」
みたいな事を言ってみんなを困らせてしまいました。
結局、冷静になって考えたら働くって言っても何をすればいいのかもわからないし、私立の高校は当時は二次試験が無かったので受験出来ないし。
すったもんだの挙句、受かった高校へ進学したんですね。
入学式当日。
3つ先の駅に1人で降りました。
受験当日はあんなに楽しかったのに今日は1人ぼっち。
駅から高校へトボトボ歩いていました。
途中でハタと気がつくと自分の後ろにやはりトボトボ歩く足音が聞こえます。
で、思い切って振り向いて見ると真新しい学生服を来た新入生らしき男子が1人歩いていました。
勇気を振り絞って声をかけてみると、そいつも違う中学から1人だけ受かった新入生だったんですね。
しかも、自分よりもう一駅向こうの中学でした。
そして、学科も自分と同じく自動車学科の生徒で自分と同じ境遇の人がいた。
で、出会って10秒で友達になりました。
そいつとは、今も仲のいい友達としてそれ以来ずっと付き合っています。
本当に人の縁とは不思議なもので、どこでどうなるかわからないですね。
受験シーズンになると、そんな昔の事をふと思い出します。
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